「更年期になってから、ほてりや冷え、寝つきの悪さがつらい」「婦人科で相談しているけれど、日常的なセルフケアも何かしたい」―そんなお声を診察でよくお聞きします。
当院は整形外科と婦人科を併設しているクリニックです。今回は、婦人科と整形外科、両方の視点から「ヘルストロン(電位治療器)」が更年期世代の体調管理にどう関わるのかを解説します。
ほてり(ホットフラッシュ)、冷え、動悸、不眠、気分の落ち込みといった更年期症状の多くは、エストロゲン(卵胞ホルモン)の急激な低下が背景にあります。この根本的な原因に対しては、婦人科でのホルモン補充療法(HRT)や漢方薬など、医学的な評価と治療がまず基本になります。
更年期障害の症状は個人差が非常に大きく、ほとんど自覚しない方もいれば、日常生活に支障が出るほどつらい症状に悩まされる方もいます。まずは婦人科でホルモンの状態を確認し、必要な治療を受けることが土台になります。
エストロゲンは、自律神経の働きを調整する脳の視床下部にも影響を及ぼしています。そのため、エストロゲンが急激に減少すると、自律神経のバランスが乱れやすくなり、体温調節や血管の収縮・拡張がうまくいかなくなることがあります。ほてりや冷えのぼせは、この自律神経の乱れが関係していると考えられています。
更年期は、ホルモンバランスの変化に加えて、自律神経のバランスも崩れやすい時期です。そのため、次のような複数の不調が同時に現れることも珍しくありません。
これらの症状は一つひとつは軽くても、重なり合うことで生活の質を大きく下げてしまうことがあります。「年齢のせい」と我慢せず、気になる症状は早めに相談することが大切です。
婦人科の治療では、ホルモン補充療法のほかに、体質や症状に合わせて漢方薬を用いることもあります。当帰芍薬散や加味逍遙散など、更年期症状に用いられる漢方薬にはいくつか種類があり、冷えやのぼせ、気分の落ち込みなど、症状の出方によって使い分けられます。ホルモン補充療法と併用できる場合もあるため、気になる方は婦人科でご相談ください。
ヘルストロンは、更年期障害そのものを治す治療ではありません。ただし医療機器として、肩こり・頭痛・不眠症・便秘に対する効果が認められている電位治療器であり、更年期世代に多い次のような症状で利用されることがあります。
「ホルモンの問題は婦人科で診てもらいつつ、日常の体調管理としてヘルストロンも取り入れる」という組み合わせ方をされる患者さんもいらっしゃいます。全身が電界に包まれることで血流の改善が期待され、冷えやこわばりのケアの一助として利用されています。
ほてりや不眠の症状が強い場合、ヘルストロンだけで根本的な改善を図ろうとするのはおすすめできません。ホルモンの状態を婦人科で確認したうえで、必要な治療と組み合わせながら、体調管理の一つの選択肢として活用いただくのが望ましい形です。
その不調、一人で抱え込まないでください。
婦人科・整形外科どちらからでもご相談いただけます。
更年期世代は、ホルモンの変化に加えて、肩こりや腰痛など整形外科的な症状も重なりやすい時期です。当院では整形外科医と婦人科医が連携しているため、「これは婦人科の症状?それとも整形外科?」と迷う場合も、まとめてご相談いただけます。
症状の記録(いつ、どんな症状が、どの程度出たか)をつけておくと、診察時に治療方針を決めるうえで役立ちます。
「年齢のせいだから」と諦めず、日常生活に支障が出るほどつらい場合は、一度診察を受けることをおすすめします。特に、ほてりや発汗が強い、眠れない日が続く、気分の落ち込みが激しいといった場合は、早めのご相談が安心につながります。
Q. ヘルストロンだけでホルモン補充療法をやめられますか?
A. ヘルストロンはホルモン療法の代わりにはなりません。自己判断で治療を中断せず、婦人科医と相談しながら進めてください。
Q. 整形外科と婦人科、両方受診する必要がありますか?
A. 症状によります。まずはどちらか一方でご相談いただき、必要に応じて連携してご案内することも可能です。
福岡市早良区西新・かなざわ整形外科・婦人科
#### 更年期世代の体調管理に|保険診療のヘルストロン
椅子に座るだけで受けられる医療用ヘルストロンを4台導入。保険診療の物理療法として、再診の方は3割負担で約300円程度からご利用いただけます。婦人科での診療と合わせて、日常の体調管理の選択肢としてご相談ください。
更年期のほてりや不眠の根本的な治療は婦人科での評価が基本ですが、自律神経の乱れからくる肩こりや冷えの体調管理として、ヘルストロンを取り入れる選択肢もあります。気になる方は、婦人科・整形外科どちらの診療でもお気軽にご相談ください。