骨粗しょう症

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高齢化社会に伴い、骨粗しょう症の患者様は増加しています。
骨粗しょう症の患者様は、軽微な外傷で骨折してしまいます。特に大腿骨頸部骨折、腰椎の圧迫骨折などが多いです。これらの骨折は、著しく患者様のADL【Activities of daily living（日常生活活動度）：人が生活を送るために行う活動の能力】を低下させます。
早期発見、予防が重要です。
近年、骨粗しょう症の新薬が次々と開発され、それらの投薬治療を早期に行うことで軽微な外傷による骨折を予防することにつながります。 特に女性は50歳代付近の閉経後に、女性ホルモンの減少とともに著しく骨密度が低下します。そのため年齢が進むとともに、骨密度が一般的に若い方と比較して70％以下にまで落ちてしまい自然と骨粗しょう症になっていきます。
骨粗しょう症が引き起こすのは、先に述べたように、腰椎圧迫骨折や、股関節付近での大腿骨頸部骨折・手関節周辺の橈骨遠位端骨折等があります（高齢者の三大骨折と言われております）。いずれも患者様のADLを著しく低下させ、ひどい場合には歩行困難、さらに症状が進むと寝たきりの状態になりかねません。骨折の予防は要介護状態になるのを防ぎ、健康な生活を送るうえでとても大切です。
適切な治療や生活習慣の改善により、骨密度の低下とさらには骨折をくい止めることができるため、できるだけ早期の治療や骨折予防対策を始めることが大切です。

当院の骨粗しょう症検査

当院では、骨密度測定検査を行っております。「腰椎」「大腿骨頚部（股関節）」で測定することが大切で、最も信頼できる検査となっております。
「手関節」「手の指」で測るDIP法やMD法など、「踵（かかと）」で測る超音波法などがスクリーニング検査として行われておりますが、これらの方法で骨粗しょう症の疑いと判定された場合には、日本骨粗鬆症学会の診断基準や投薬開始基準にも明記されているとおり「腰椎」「大腿骨頚部」での精密検査を推奨されております。当院では、「腰椎」「大腿骨頚部」での精密検査行うことができます。
「腰椎」「大腿骨頚部」での精密検査行うことで、骨粗しょう症の診断や治療効果判定、適切な薬剤の選択などをより迅速かつ確実に行うことができます。また結果は、基礎データベース（年齢・性別・民族の関数としての各集団の測定平均値）と比較することも出来ます。検査時間は「腰椎」「大腿骨頸部」検査で5～10分程度、放射線被曝もわずかで済みます。
50歳を超えた方（特に女性）は、一度検査を受けることをお勧めいたします。
骨密度検査

次の項目に当てはまる方は、特に骨密度測定をおすすめします

  • 50歳以上の女性（特に閉経後）で体重の軽い方
  • 両親に大腿骨骨折歴のある方
  • 喫煙者
  • ステロイド薬を処方されている治療中の方
  • 過度のアルコール・コーヒー（カフェイン）を大量に飲まれる方
  • 糖尿病のある方
  • 過激な食事制限によるダイエットをされた方

予防について

骨密度を低下させないためには、
  • カルシウムやビタミンＤを摂取する
  • 1日10分程度、陽の光に当たる
  • 荷重のかかる運動を行う
などが必要です。

骨粗しょう症の治療

骨粗しょう症と診断された方には、薬物治療（注射も含む）を行います。また、治療効果判定や、薬物治療による副作用等の確認のため、採血によって腎機能、カルシウム値、骨代謝マーカーなどを定期的に行います。
現在では、色々な骨粗しょう症薬があり、それらの中から、年齢、性別、骨密度、治療歴などを考慮して適切な治療を提案させていただきます。患者様負担となる薬価も異なるため、場合によっては経済的負担も考慮して治療を提案させていただきます。一緒に治療方針を含めて、骨折を予防していきましょう。是非お手伝いをさせてください。
元気に年齢を重ねていくために、骨粗しょう症にもっと関心を深めていただければと思います。丁寧な診療・分かりやすい説明を心がけて、患者様お一人お一人にあった治療法をご案内させていただきますので、何なりとお尋ね下さい。
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