皆さんこんにちは。先週より、肩についてお話ししています。
肩でお悩みの方非常に多いです。前回は、リハビリについてお話ししました。
過去記事:肩関節周囲炎(五十肩)にリハビリは必要?
今回はよくある質問
五十肩は動かした方がいい?安静にすべき?について触れたいと思います。
― 時期別の正しい対応とリハビリの考え方 ―
五十肩は「動かした方がいい」と聞くけれど、本当?
肩関節周囲炎(五十肩)と診断されると、
「痛くても動かした方がいい」
「無理に動かさない方がいい」
と、正反対の情報を目にすることが多く、
どうすればいいのか迷われる方が非常に多いです。
結論から言うと、
五十肩は、時期によって「安静が必要な時」と「動かすべき時」が異なります。
このタイミングを間違えると、
痛みの悪化や回復の遅れにつながる可能性があります。
五十肩の経過は3つの時期に分かれる
肩関節周囲炎は、一般的に以下の経過をたどります。
① 炎症期(痛みが強い時期)
② 拘縮期(動きが悪くなる時期)
③ 回復期(徐々に改善する時期)
それぞれで対応が大きく異なります。
① 炎症期|「無理に動かさない」が正解
特徴
動かすと強い痛み
夜間痛が強い
安静時にもズキズキ痛む
この時期は、肩関節内に強い炎症が起きている状態です。
対応の基本
👉 無理に動かさない
👉 痛みを抑える治療を優先
無理にストレッチや体操を行うと、
炎症が悪化
痛みの長期化
夜間痛の増強
につながることがあります。
この時期の治療
消炎鎮痛薬
注射治療
電気治療などの物理療法
👉 「動かすより、まず炎症を抑える」 が大切です。
② 拘縮期|「少しずつ動かす」が重要
特徴
強い痛みは軽減
しかし肩が上がらない
後ろに手が回らない
この時期は、関節が固まり始める段階です。
対応の基本
👉 痛みの出ない範囲で少しずつ動かす
👉 リハビリ開始のベストタイミング
ここで適切な運動療法を行うことで、
可動域改善
回復期間短縮
後遺症予防
が期待できます。
③ 回復期|「積極的に動かす」
特徴
痛みがかなり軽減
動かすと可動域が広がる
この時期は、積極的なリハビリで回復を促進します。
ストレッチ
可動域訓練
筋力強化
👉 ここをしっかり行うことで、元の肩の動きに近づけることが可能です。
自己判断で動かすのは危険?
はい、自己流の判断はリスクがあります。
特に多いのが、
炎症期なのに無理にストレッチ → 痛み悪化
拘縮期なのに安静 → 肩が固まる
という逆の対応です。
そのため、
医師の診断とリハビリ指導のもとで段階的に進めることが最も安全で効果的です。
「痛い=悪化」ではありません
拘縮期以降では、
少しの違和感
軽い痛み
はリハビリ過程で自然に生じる反応です。
重要なのは、
強い痛みを我慢しない
痛みが長時間続かない
翌日に悪化しない
この3点を目安に、安全に運動を進めることです。
五十肩で受診・リハビリをおすすめするタイミング
次のような場合は、早めの受診をおすすめします。
夜間痛が強く眠れない
数週間以上、痛みや可動域制限が続いている
日常生活に支障が出ている
早期に状態を評価し、
最適なタイミングでリハビリを開始することが、回復への近道です。
まとめ|五十肩は「時期に応じた対応」が重要
炎症期 → 無理に動かさず、痛みのコントロール
拘縮期 → リハビリ開始、可動域改善
回復期 → 積極的に運動
五十肩は、「動かすか・安静か」の二択ではなく、時期に応じた調整が重要です。
肩の痛みでお困りの方は、
お気軽にご相談ください。
過去記事:肩関節周囲炎(五十肩)にリハビリは必要?
この記事の監修・執筆者
かなざわ整形外科・婦人科 院長 金沢 正幸
資格
医学博士/日本整形外科学会専門医/
日本整形外科学会リハビリテーション医/ 日本整形外科学会リウマチ医/
日本整形外科学会スポーツ医/ 日本医師会認定スポーツ医/日本体育協会公認スポーツドクター
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