肩関節周囲炎(五十肩)にリハビリは必要?

連日寒い日が続いていましたが、皆さんいかがお過ごしですか?

先日は肩関節周囲炎、いわゆる五十肩についてお話ししました。→肩関節周囲炎

本日は、そのリハビリの必要性についてお話ししたいと思います。

肩関節周囲炎(五十肩)にリハビリは必要?

― 効果と開始時期を整形外科医が解説 ―

五十肩は「自然に治る」と聞いたけれど、本当にリハビリは必要?

肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)は、

「放っておいても治ることがある」

と言われることの多い疾患です。

しかし実際の診療では、

  • 痛みが長引いている

  • 肩が上がらないまま固まってしまった

  • 日常生活に支障が残っている

という方も少なくありません。

その差を分ける大きなポイントが、

適切な時期にリハビリを行っているかどうかです。


肩関節周囲炎にリハビリが必要な理由

理由① 肩は「動かさないほど固くなる」関節

肩関節周囲炎では、炎症により

  • 関節包

  • 靱帯

が硬くなり、**関節が縮こまる(拘縮)**状態になります。

痛いからといって動かさない期間が続くと、

  • 可動域がさらに低下

  • 回復までに時間がかかる

  • 元の動きに戻りにくくなる

といった悪循環に陥ります。

👉 リハビリは「固まるのを防ぐ」ために重要です。


理由② 痛みが落ち着いた後の「動かし方」が回復を左右する

肩関節周囲炎は、

✔ 炎症が強い時期

✔ 痛みが落ち着いてくる時期

✔ 回復期

と段階的に経過します。

このうち、痛みが少し落ち着いてきたタイミングで、

  • 適切な可動域訓練

  • 無理のないストレッチ

  • 筋力低下を防ぐ運動

を行えるかどうかが、回復のスピードと質を左右します。

👉 自己判断では「動かしすぎ」や「動かさなさすぎ」になりがちです。


理由③ 自己流のストレッチは逆効果になることもある

インターネットや動画で、

  • 強く引っ張る

  • 痛みを我慢して動かす

といった方法を試し、

かえって痛みが悪化して受診される方も少なくありません。

医療機関で行うリハビリでは、

  • 痛みの時期を見極め

  • 肩の状態を評価したうえで

  • 必要な動きだけを安全に行う

ことが可能です。


肩関節周囲炎のリハビリはいつから始める?

基本的な考え方

  • 強い痛み・炎症がある時期

     → 無理な運動は行いません

     → 痛みを抑える治療が優先

  • 痛みが少し落ち着いてきた時期

     → リハビリ開始のタイミング

     → 可動域改善を目的とした運動を開始

医師が肩の状態を確認しながら、

開始時期を判断することが重要です。


リハビリではどんなことを行うの?

主な内容

  • 肩関節の可動域訓練

  • 肩甲骨周囲の動きを改善する運動

  • 筋力低下を防ぐ軽い筋トレ

  • 日常生活での動かし方の指導

その方の症状や年齢、生活背景に合わせて内容を調整します。


ハビリを行うことで期待できる効果

  • 肩の動きが改善しやすくなる

  • 痛みの長期化を防ぐ

  • 日常生活動作(着替え・洗髪など)が楽になる

  • 回復までの期間を短縮できる可能性

👉 「痛みを取る治療」+「動きを取り戻すリハビリ」がセットです。


リハビリをせずに経過を見るとどうなる?

自然経過で改善する方もいますが、

  • 可動域制限が残る

  • 回復までに1年以上かかる

  • 反対側の肩にも痛みが出る

といったケースも経験します。

特に、

日常生活に支障が出ている場合は、リハビリを検討する価値があります。


まとめ|五十肩の回復にはリハビリが重要です

  • 肩関節周囲炎では肩が固まりやすい

  • 痛みが落ち着いた時期のリハビリが回復の鍵

  • 自己流ではなく、医師の評価のもとで行うことが安全

肩の痛みや動かしにくさでお困りの方は、

お気軽にご相談ください。


  •  

この記事の監修・執筆者

かなざわ整形外科・婦人科 院長 金沢 正幸

資格
医学博士/日本整形外科学会専門医/

日本整形外科学会リハビリテーション医/ 日本整形外科学会リウマチ医/

日本整形外科学会スポーツ医/ 日本医師会認定スポーツ医/日本体育協会公認スポーツドクター

所在地
〒814-0003 福岡市早良区城西3丁目22-20 AP L-tage西新 3F

アクセス
地下鉄「西新駅」より徒歩約4分/西鉄バス「脇山口」より徒歩約2分

※婦人科は女性専門医が診察にあたります。

クリニック情報 / 院長プロフィール / アクセス

2026年01月27日