腰痛がある人の「立ち上がり方」~リハビリ室より~

腰痛がある人の「立ち上がり方」

― 理学療法士が見ている意外なポイント ―

 

腰痛の方からよく聞く言葉

こんにちは。
かなざわ整形外科・婦人科リハビリ室です。

腰痛でリハビリに来られる患者さんから、非常によく聞くのが、

「重い物を持ったわけでもないんですが…」
「朝、立ち上がった瞬間に痛くて」

というお話です。

詳しく動作を見せてもらうと、
特別なこと”ではなく、毎日の立ち上がり動作
腰への負担が積み重なっているケースが少なくありません。

今回は、腰痛の方にとても多い
**「立ち上がり動作の落とし穴」**について、
リハビリ現場の視点からお話しします。

腰は「原因」ではなく「結果」のことが多い

腰痛というと、
「腰が悪い」「腰が弱い」と考えがちです。

しかし実際のリハビリ評価では、

  • 股関節がうまく曲がっていない
  • 太ももやお尻の筋肉が使えていない
  • 背中〜骨盤の動きが硬い

といった問題が見つかることがよくあります。

その結果として、
本来分散されるはずの負担が腰に集中し、
痛みとして表れているのです。

よくある立ち上がり方①

背中を丸めたまま「腰だけ」で立つ

椅子から立つ時、

  • 背中が丸い
  • 足が前に投げ出されている
  • 体を前に倒さず、立つ

こうした動作をしている方は少なくありません。

この立ち上がり方では、

  • 腰の筋肉
  • 背骨まわり

に強い負担がかかります。

本来、立ち上がりは
股関節・膝・腰が連動する動作です。

どこかが動かない分を、
腰が「代わりに頑張ってしまう」ことで痛みが出ます。

よくある立ち上がり方②

勢いで一気に立つ

「ゆっくり立つと痛いから」と、

  • 反動をつける
  • 勢いよく立ち上がる

方も多く見られます。

確かに一瞬は楽に感じますが、
筋肉のコントロールが効かず、腰に衝撃が入るため、
痛みが長引く原因になることがあります。

リハビリでは、

  • 動作を分解して
  • どこで痛みが出るか

を確認しながら、安全な立ち上がりを練習します。

理学療法士がチェックしているポイント

  • 足の位置(近すぎないか、遠すぎないか)
  • 体を前に倒すタイミング
  • 股関節がしっかり曲がっているか
  • 立ち上がった後にフラつかないか

といった点です。

「腰が痛い=腰だけ治す」ではなく、
体の使い方全体を見直すことが大切です。

痛い時は動かさない方がいい?

よく聞かれる質問のひとつです。

答えは、
**「状態による」**です。

  • 炎症が強い時期
  • 痛みが急に出た直後

こうした場合は、無理に動かさず、
物理療法(電気治療など)で痛みを落ち着かせることもあります。

一方で、痛みが落ち着いてきた段階では、

  • 正しい動かし方、筋肉の使い方を少しずつ取り戻すことが、

再発予防につながります。

リハビリは「痛みを取る」だけではありません

リハビリの目的は、今ある痛みを軽くする

  • その先も、同じ痛みを繰り返さないこの両方です。

立ち上がりひとつでも、動き方を変える

  • 体の使い方を知るだけで、

「朝が楽になった」
「仕事中の不安が減った」
と言われることも少なくありません。

まとめ:気づかない動作が、体を変える

腰痛は、特別なケガがなくても起こります。

毎日の何気ない動作が、少しずつ負担を積み重ねていることもあります。

「これくらいで受診していいのかな?」
「リハビリって何をするんだろう?」

そんな段階でも大丈夫です。
気になる症状があれば、
お気軽にご相談ください。

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文責:かなざわ整形外科・婦人科 リハビリ室

所在地
〒814-0003 福岡市早良区城西3丁目22-20 AP L-tage西新 3F

アクセス
地下鉄「西新駅」より徒歩約4分/西鉄バス「脇山口」より徒歩約2分

※婦人科は女性専門医が診察にあたります。

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2026年02月04日